小麦粉は用途別に選ぼう!薄力粉と強力粉の違い&グルテンとは?

by 家事ヤランヌ編集部

小麦粉は、用途によって薄力粉か強力粉か、種類を使い分ける必要があります。パン、ケーキやクッキーといったお菓子、うどんなどに使われ、お米を主食とする私たち日本人にも欠かせない食材のひとつ。極工夫道・第7話では、粉からのうどん作りに挑戦していますが、近年の巣ごもり需要で、パンやお菓子などを手作りする楽しさに目覚めた方もいるでしょう。頑張って手作りしたのに仕上がりが残念、とならないよう、それぞれに適したものを選びたいですね。

小麦粉の種類とタンパク質(グルテン)の関係

原料となる小麦から違う

小麦粉の原料が「小麦」であることはご存じでしょう。しかし、小麦の種類はひとつではありません。薄力粉・強力粉・中力粉は、収穫してから精製段階で分けられるのではなく、そもそも原料となる小麦自体が違うのです。

 軟質小麦:タンパク質が少なめで、粉の粒度が小さめ。薄力小麦粉(薄力粉)となる

 硬質小麦:タンパク質を多く含み、粉の粒度が大きめ。強力小麦粉(強力粉)となる

 中間質小麦:タンパク質・粒度ともに軟質小麦と硬質小麦の間で、中力小麦粉(中力粉)となる。

グルテンとは?

小麦粉と水分を混ぜ合わせることで粘りが出るのは、小麦粉に含まれる「グルテン」の作用。このグルテンとは、タンパク質のこと。タンパク質を多く含む小麦粉は弾力と粘りが強く、逆にタンパク質が少ないと弱くなります。パンもケーキも、それぞれ小麦粉の性質を利用して作られているので、選び方を間違ってしまうと、固すぎたり膨らみが悪くなったりしてしまいます。では、それぞれの用途に適した小麦粉は何になるのでしょうか。

グルテンフリーダイエットってよく耳にするわね。


薄力粉・強力粉・中力粉・準強力粉の用途

薄力粉(はくりきこ)

一般家庭で使われる小麦粉として、いちばんポピュラーなのが薄力粉。粒が細かく粘りの弱い薄力粉は、ふんわりと仕上げたいケーキや、サクサクに仕上げたいクッキーや天ぷらの衣に使います。水分と混ぜるときは、粘り気が出ないよう混ぜすぎないこともポイント。粒が小さいほど、よりふんわり、よりさっくりとなるため、仕上がりにこだわりたい方には、通常の薄力粉よりさらに粒子の細かいタイプのものがおすすめ。

また、粒が細かい薄力粉は「だま」になりやすい性質があります。お菓子を作るとき、レシピ本に「ふるってから」と書いてあるのは「だま」をなくすためです。

強力粉(きょうりきこ)

粘り気の強い強力粉は、パンやピザ生地、餃子の皮などに使います。よく練ることで粘り気が増し、ふっくら・もっちりの仕上がりに。生地をのばすときに使う打ち粉も強力粉を使います。銘柄によって風味や食感が異なるので、パン作りに慣れてきたら、お好みのものを探してみるのも楽しいでしょう。

中力粉(ちゅうりきこ)

グルテンの量が薄力粉と強力粉の間に入る中力粉は、うどん粉として売られていることもあり、その名のとおり、うどんに最適。また、中華まんの皮にも向いています。薄力粉だけだと粘り気が足りずに包みにくく、強力粉だけだと仕上がりがパンのようなもっちり感に。個人の好みにもよりますが、ほどよくふんわり、かつ包みやすいように生地に弾力も持たせたいなら、中力粉がちょうどよい加減といえるでしょう。

薄力粉と強力粉で代用するなら、「5:5」の割合になります。

準強力粉(じゅんきょうりきこ)

他の種類に比べるとなじみが薄い準強力粉は、グルテンの量が強力粉と中力粉の間。原料は硬質小麦や中間質小麦で、ハード系のパンにおすすめ。代表格はフランスパンですが、クロワッサンもハード系に含まれます。

準強力粉を強力粉と薄力粉で代用するなら「8(強力粉):2(薄力粉)」の割合で混ぜて使います。

<フランスパン>

blank

外の皮がパリッとしていて、小麦本来の味を楽しめるフランスパン。なぜ強力粉で作る食パンよりも、準強力粉で作るフランスパンの方が固いのかというと、材料にバターやショートニングなどの油分を使わないから。パンの柔らかさは小麦の種類だけではなく、油分の量も関係しているのです。

ところで、フランスパンといえば長いバゲットのイメージですが、パン屋さんやスーパーでは、バゲット以外の名前のフランスパンも見かけます。違いは「長さ」と「太さ」。

 バゲット:細めで長い。フランス語で「棒・杖」という意味。薄くパリッとした皮が特徴で、中身より皮が好きな方におすすめ。

 パリジャン:長くてバゲットよりも太めで「パリのパン」という意味。太い分、バゲットより中の白い部分が多いので、皮より中身を楽しみたい方におすすめ。

 バタール:パリジャンを短くしたような形で「中間の」という意味。バターが入っているわけではありません。

<クロワッサン>

同じ準強力粉を使っても、バターをたっぷり含んでいるクロワッサンは、フランスパンのような固いパンにはなりません。準強力粉が使われる理由は「何度も伸ばす」という工程に向いているため。クロワッサンを作るときは、まず生地でバターを包み、それを伸ばして折りたたみ、しばらく冷蔵庫で寝かせてからまた伸ばして折りたたむ、という作業を2~3回繰り返すもの。生地はこの工程を繰り返すほど、そしてグルテンが多いほど、固く伸ばしにくくなるため、強力粉よりもグルテンが少ない準強力粉が適しているのです。また、フランスパンと同じく、外側のパリッと感が出やすいのも向いている理由として挙げられます。


ホームベーカリーを活用

生地だけ作る機能を使う

自宅で食パンを焼きたいときに便利なホームベーカリー。材料を入れてスイッチを押せば、焼き上げまで自動でしてくれる優れものです。そんなホームベーカリーに、生地だけを作る機能もついているのをご存じでしょうか。パン以外に、ピザやうどんの生地作りにも使えます。最初から「ピザ」「うどん」といったピンポイントの機能がついている機種もありますので、もしこれからホームベーカリーの購入を考えるのであれば、使ってみたい機能の有無も確認するとよいでしょう。

ただし一次発酵以降は手作業

食パン以外のパン作りで、ホームベーカリーに任せられるのは一次発酵まで。その後の「成形(形作り)」は手作業となり、さらに「二次発酵」「焼く」という工程も自分の目で見て、温度や時間を設定して作業することになります。それでも、パン作りの最初のハードル「生地をこねる」と「一次発酵」を機械がやってくれるのですから、家庭で手軽にパン作りをしたい方にはおすすめです。


まとめ

選ぶ小麦粉の種類は、今回紹介したように、お菓子は薄力粉、パンは強力粉、うどんは中力粉です。しかし、これらはあくまで基本的なもの。たとえば、サクサクよりもザクザクな固めのクッキーが好きな方には、薄力粉よりも強力粉で作った方が好みになるかもしれません。自分好みにアレンジできるのは、手作りの大きな魅力。そのためにも、それぞれの粉の特性をぜひ覚えておいてくださいね。

関連記事

@2022 – 家事ヤランヌ All Right Reserved.