貧血にいい食べ物とは?貧血対策の簡単レシピを紹介

by 管理栄養士 まき

立ち上がった時にフラっとしたり、しっかり寝ているのに疲労感や倦怠感が続くという経験をされた方は少なくないのではないでしょうか。日本人女性の10人に1人は貧血、さらにいうと月経のある女性のうち5人に1人は貧血だといわれています。貧血になると、フラフラするだけではなく疲労感、倦怠感や、集中できなくなるなどの症状があらわれ、ひどくなると動悸や胸の痛みなどの症状が出る事もあります。食事はちゃんと摂っているから大丈夫という方も要注意。鉄分の体内での吸収率や体から失われる量を考えると不足しやすいため、普段の食生活でしっかりと意識して摂る事が大切です。

この記事では、貧血の症状、貧血になりやすい人の特徴、改善するための方法をお伝えします。また、鉄分をしっかりと補給できる管理栄養士考案のレシピもお伝えしますのでぜひ鉄分不足の予防や改善に役立てて下さいね。

もしかしたら、その症状も貧血と関係があるかもしれません

貧血にも、様々な種類がありますが60%~80%の貧血が鉄欠乏性貧血だと言われています。貧血とは、血液中のヘモグロビン量が減っている状態のことを言いますが、ヘモグロビンの材料となる鉄分が食事などから充分にとれていないとこの鉄欠乏性貧血の原因です。

貧血の状態では、次のような症状がみられることがあります。

  • めまい
  • 立ち眩み
  • 倦怠感
  • 疲労感
  • 集中力がなくなる

めまいや立ち眩みなどは、貧血の症状としてはイメージしやすいかと思いますが、疲労感や集中力の低下も貧血の症状として挙げられるのは意外だったのではないでしょうか。最近疲れやすくなった、何事にも集中できない事が多いなど、一見貧血と関係ない症状でお悩みの方も、一度立ち止まって貧血になりやすい状態にないかを見直してみてはいかがでしょうか。

なかなか疲れが取れないのは貧血のせいかもしれませんわよ?


当てはまったら要注意!貧血になりやすい人の特徴とは

まず、男性より女性の方が圧倒的に貧血になりやすいです。その理由は、女性は月経や妊娠、出産によって血液を失うためです。

毎日、女性では0.8mgの鉄分が失われ、月経がある状態であればさらに0.5mgの鉄分が失われます。これだけみれば、「じゃあ1日に1.5mgぐらい摂れていれば十分」と思われるかもしれません。しかし、鉄分は摂取した分のおおよそ15%ほどしか吸収されないのです。

鉄分には、ヘム鉄と非ヘム鉄という2種類の鉄分があるのをご存じでしょうか。ヘム鉄は、赤身の肉や魚などの食材から摂れる鉄分のことで、非ヘム鉄とは野菜や卵、牛乳といった食材に含まれていることが多いです。ヘム鉄の方が、非ヘム鉄よりも吸収率が高く、ヘム鉄では吸収率は10%~20%なのに対して、非ヘム鉄では2~5%に留まります。日々の食事では、ヘム鉄も非ヘム鉄も取り入れていますのでおおよそ15%の吸収率というのはこのような理由からです。

吸収率を考慮すると、食事から摂らなければならない鉄分の量は月経のある成人女性(20~49歳)では10.5mgとされています。

鉄分は、肉類などに多く含まれているため、肉類を控えたダイエットをすると摂取量が減りやすい栄養素です。そのため月経がある女性でダイエットをしていたり、食生活が乱れがちな女性では特に貧血になりやすいと言えます。

鉄分にもヘム鉄と非ヘム鉄があるのね。 効率よく摂取しなくてはいけませんわ。


貧血を予防・改善する方法を知って賢く対策しましょう

貧血を改善するには、鉄分を多く含む食材を摂る事が大切です。さらに言えば、ヘム鉄を多く含む食品を多く摂る事を意識することが貧血の改善の近道と言えます。

また、鉄分の他にもヘモグロビンの材料となるたんぱく質や、鉄分の吸収率をアップさせるビタミンCを積極的に摂るように心がけるとさらに貧血の予防や改善に効果が期待できます。


管理栄養士おすすめ!貧血対策に効果が期待できる食材3選

では、どのような食材をどれ位とれば良いのでしょうか。ここからは、貧血予防におすすめの食材をお伝え致します。

おすすめ食材①豚レバー

レバーは、鉄分の多い食材としては有名ですね。レバーといっても、鶏、牛、豚がスーパーにはよく並んでいると思いますが中でも豚レバーは生の状態50gの中に6.5mgもの鉄分を含む優秀な食材です。代表的な調理法であるレバニラは、ニラに含まれるビタミンCがレバーの鉄分の吸収率をアップさせてくれますのでとても理にかなった料理だといえます。

おすすめ食材②あさり

あさりには、むき身20g当り5.9mgもの鉄分を含んでいます。さらに、ヘモグロビンの材料となるたんぱく質も豊富ですので貧血にはもってこいの食材です。生のあさりは砂抜きなどが手間という方は、むき身を使って手軽に料理に加えるのもおすすめです。汁物や炒め物、炊き込みご飯など、幅広い料理に少し加えると味も栄養価もアップしてくれますよ。

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おすすめ食材③豆乳

豆乳に含まれる鉄分は非ヘム鉄ですが、調整豆乳200g当り2.4mgの鉄分が含まれています。豆乳には、鉄分の他にもイソフラボンやたんぱく質など女性に嬉しい栄養素が豊富に含まれているので、日々の食事に上手に取り入れれば嬉しい効果をもたらしてくれます。


鉄分たっぷり補給レシピ「豆乳で作るクラムチャウダー」

クラムチャウダーとは、あさりを使ったクリーミーなスープの事です。豆乳もあさりも、鉄分とたんぱく質が豊富な食材で、ヘム鉄と非ヘム鉄の両方をバランスよく摂る事ができますので貧血の予防・改善に効果が期待できます。

これから気温が下がってきますので、温かいクラムチャウダーで身体を温めながら貧血対策をしませんか?豆乳で作るので牛乳が苦手な方や乳アレルギーの方も美味しく召し上がっていただけますよ。

これからの季節にもぴったりなレシピですわ♪


まとめ

貧血の状態になるとめまいなど分かりやすい症状のもの以外にも、集中力がなくなるなど貧血と気づきにくい症状が現れる事があります。普段の食生活を一度見直してみて鉄分が不足しているかもしれないと思った方は、お伝えした方法を実践して鉄分不足を解消しましょう。鉄分不足を解消すればいつも感じている不調も解消されるかもしれません。

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