サイクロン掃除機の手入れは面倒?紙パック式との徹底比較

by 三葉 紗代

もし今、掃除機を買い換えるとすればどんなタイプを選びますか? ショッピングサイトや家電量販店では、コードレスのサイクロン式が人気商品として紹介されています。ところがお手入れが簡単なのは紙パック式。サイクロン掃除機のダストボックスは、極工夫道・第9話でパーツごとにバラして洗っているように、手間がかかります。候補を最初からサイクロン式に絞るのではなく、紙パック式との違いを知った上で検討してみませんか。

掃除機のお手入れ頻度

サイクロン式は毎回~1か月に一度

サイクロン式の掃除機は、吸い込んだゴミと空気を遠心力で分離する仕組み。ダストボックスに溜まったゴミは、本体から外した後にワンタッチでストンと捨てられる手軽なものもあります。しかし、たいていはボックスの底や中にある筒状フィルターにホコリが残っていて、それを落とすときに細かいホコリや塵が舞ってしまうのが難点。お手入れは掃除機を使うごとが理想的ですが、少なくとも月に1回は必要です。

特に、ダストボックスの外についているフィルターには非常に細かい粉塵がたまっており、付属のブラシでかき出すだけではなかなかきれいになりません。だからといって、あまり力を入れてしまうとフィルターを傷めてしまいます。面倒でも水洗いをして、しっかり汚れを落としましょう。

紙パック式は2~3か月に一度

紙パック式の掃除機は、吸い込んだゴミと空気がそのまま紙パックに入り、空気だけを外へ排出。紙パック自体がフィルターの役割も果たしてくれます。溜まったゴミは紙パックごと捨てられるので手軽。パックの交換は家の広さや掃除頻度にもよりますが、2~3か月に一度程度。サイクロン式と比べると、手間が少ないのは明らかです。そうは言っても、頻度はあくまで目安。パック内のゴミの量をチェックして溜まっているようであれば、すぐ交換しましょう。

紙パックを交換しても吸引力が回復しない場合は、別途取り付けられているフィルターの掃除も必要です。

同時にヘッドブラシも掃除する

サイクロン式と紙パック式、どちらも、ゴミを集めた部分のお手入れをするのと同時に、ヘッドについているブラシの掃除もしましょう。髪の毛が絡みついている可能性が高く、頑固なものは無理に引っ張らずにハサミを使います。ブラシの両端(結合部)に絡まっていることもありますので、忘れずに除去を。


サイクロン掃除機のメリットとデメリット

メリットは「排気がクリーン」

サイクロン式という構造により、ゴミやホコリは遠心力で空気と分離され、空気中のごく細かい塵もフィルターでストップ。そのため排出される空気はきれいです。サイクロン式を使っている方は、掃除機をかけているときの臭いがほとんど気にならないのではないでしょうか。アレルギーを持っていたり、小さいお子さんがいたりする場合は、特に重要なポイントになりますね。

デメリットは「手入れが面倒」

吸い込んだゴミが直接ダストボックスに入るので、使う度に汚れることになります。掃除機を使用した後すぐにゴミを捨て、付属のブラシで掃除し、月に1度は水洗いをしましょう。もしお手入れを怠って内部にホコリや塵がたまってしまうと排気にも影響。サイクロン式掃除機のメリットを生かすためには、面倒でも、こまめなお手入れが必要です。


紙パック掃除機のメリットとデメリット

メリットは「手入れが簡単」

紙パックの交換を面倒に思うかもしれませんが、吸い込んだゴミはすべて紙パックの中。それをそのまま捨てればよいと考えれば、使うごとにお手入れが必要なサイクロン式のダストボックスより手軽です。キャニスター型だけではなく、スティック型のコードレスにも対応機種はありますので、使い勝手のよい方を選んでみてください。ただし、スティック型は小さめの紙パックが使われますので、キャニスター型に比べると交換頻度は高くなります。

デメリットは「ランニングコスト」と「排気の臭い」

紙パックは消耗品ですので、なくなれば購入が必要。また、交換頻度が低いということは、ゴミの入った紙パックを長く使い続けることにもなります。吸い込んだゴミと空気はサイクロン式のように分離されないため、排出された空気が臭いの原因に。消臭・抗菌加工、あるいはハウスダストをカットするなど高性能な紙パックも販売されていますが、そういったものは値段も高い傾向にあり、さらにランニングコストがかかります。

コストがかかっても手入れ頻度の低いものを選びたい、吸い込んだゴミをできるだけ見たくない、という方には、サイクロン式より紙パック式をおすすめします。


スティックとキャニスターはどちらがよい?

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スティックが人気の理由

サイクロン式掃除機で売れ筋の上位に挙がっているのは、ほとんどがスティック型。その理由として「コードレスタイプが多く、小回りが利くので掃除が楽」「出したまま収納できるので、気になったときすぐに使える」が挙げられます。わざわざ押し入れなどから掃除機を出してくるのは面倒ですが、目に見えるところに置いてあれば、腰も上げやすいですよね。


キャニスターが適しているのは?

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キャニスターは、スティック型よりも大きくて重く、長いコードが邪魔なイメージ。それでも、休日などに家中まとめて掃除機がけをする方なら、途中で充電が切れる心配がなく、ダストボックスも大きめのキャニスター型がおすすめです。電力源のコンセントにつないでいれば、変わらぬ吸引力で稼働し続けてくれるのは大きなメリット。スティック型コードレス掃除機の「バッテリーが最後までもたない」「だんだん吸引力が弱まる」が気になる方は、キャニスター型を検討してみるとよいでしょう。


まとめ

サイクロン式のスティック型が売れている理由は、「お手入れが楽かどうか」よりも、「掃除機がけという家事をいかに楽におこなえるか」を重視されている結果なのかもしれません。しかし、それは紙パック式のスティック型も同じこと。自分に合うものが、必ずしも売れ筋商品とは限りませんよね。サイクロンか紙パックか、スティックかキャニスターか、じっくり検討してみることをおすすめします。

どちらか迷ったら、まずはレンタルで試してみるのも良いかもしれませんね。

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