寒い日が続くと、体が冷えてつらいという方も多いのではないでしょうか。
冷えが続くと、体に様々な不調をもたらします。ひどくなってくると、足の先がしもやけになってしまったりして不快な思いをすることも。また、長く続くと頭痛を引き起こしたり、肩こり、便秘、さらには精神的症状が出てきたりと深刻です。
暖かい恰好をしたり、部屋を暖めたりして過ごすのも良いですが、生姜を上手に取り入れて体の中から温めてみましょう。様々な健康効果がある生姜ですが、実は目的によって調理法のポイントがあるのをご存じでしょうか。
この記事では、身体を温めて代謝を上げるための調理のポイントとお手軽レシピをお伝えします。ポイントを知らずに摂ると逆効果になってしまう事もありますので、この記事を読んで生姜を上手に取り入れ、寒さにも負けない代謝の良い身体づくりをしましょう。
生姜は古くから健康に役立つと愛されてきたスーパーフード
生姜の起源は古く、インド原産が原産です。紀元前300~500年前から食用や薬用とされてきたようで、その後中国に伝わり、日本には2~3世紀に入ってきたと言われています。古くから、身体に良い効果をもたらしてくれるものとして愛されてきました。
現代では色々な食材がスーパーフードとして取り上げられていますが、これほど長い間人々に愛されてきた食材は珍しいのではないでしょうか。
健康づくりに役立つ生姜特有の成分とは
健康効果の高い生姜には、多くの成分が含まれています。ビタミン、ミネラルなど他の野菜にも含まれている栄養成分もありますが、生姜特有の成分が特に健康に役立ちます。その生姜特有の成分として、主にジンゲロールとショウガオールがあります。
1. ジンゲロール
ジンゲロールは、生の生姜に含まれる成分です。生姜の皮に近い部分に多く含まれています。
2. ショウガオール
ショウガオールは、ジンゲロールを加熱してできる物質です。約80℃でジンゲロールがショウガオールに変化します。
生姜が秘めた5つの健康効果
生姜に含まれるジンゲロールや、ジンゲロールを加熱すると生成するショウガオールが様々な健康効果をもたらします。
1. 抗炎症作用
生姜に含まれるジンゲロールの作用で、体内の炎症を抑えてくれる効果が期待できます。
2. 殺菌作用
ジンゲロールやショウガオールには殺菌作用があります。お寿司に添えられているガリには、魚の臭み消しのほかに殺菌効果を期待する意図もあります。
3. 消化促進
ジンゲロールには、消化促進作用もあります。胃腸の調子がなんだかよくないという時には生姜を取り入れると消化促進の働きが期待できるためおすすめです。
4. 抗酸化作用
ジンゲロールには、活性酸素を排除する働きもあるといわれておりアンチエイジングにも効果が期待できます。
5. 血流を良くする
生姜に含まれるジンゲロールを加熱してできるショウガオールが身体を温めてくれます。そのため、身体を温める目的で生姜をとるのであれば、生のままではなく加熱して摂るのが重要なポイントです。
身体を効率的に温めるための生姜の調理法とは
生姜に含まれている健康効果の高いジンゲロールですが、熱を拡散する働きがあるので体の熱を冷まします。このため、一時的に体温が上昇しますが、その後下がります。一方でジンゲロールを加熱したときにできるショウガオールは、身体の芯からぽかぽかと長時間温めてくれます。
身体を温める目的であれば、加熱して料理に取り入れましょう。生姜を低温で長時間加熱するとショウガオールが多く生成されるのでおすすめです。
しかし、加熱して生成されたショウガオールも冷めてしまうとまたジンゲロールに戻ってしまいます。
そのため、身体を温めるために生姜をとるのであれば、ゆっくりと加熱した生姜をあたたかいうちに食べるのが良いということになります。
ポイントを押さえて手軽に!生姜を使った体を温める簡単レシピ
身体を温めるためのポイントを押さえた簡単レシピを管理栄養士である筆者がご紹介致します。
食べた後は体がぽかぽかと中から温まるのを感じられますよ。
毎日の食事で無理なく生姜を取り入れて健康な身体づくりを
生姜は、1年を通して健康づくりに欠かせないスーパーフードですが、寒い時期には特に頼れる存在です。
低温でじっくり加熱して温かいうちに食べるというポイントを押さえて効率的に身体を温めましょう。また、ご紹介したレシピは具材を色々変えて楽しむ事もおすすめです。アレンジしてバリエーションを増やして頂ければ、毎日の食事で無理なく生姜を取り入れることができますよ。ぜひ健康な身体づくりに役立てて下さいね。
冬場だけではなく、女性にとっては夏の寒いエアコン対策にも生姜は大切ですね